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第8走 運動にも勉強にも、モチベupに読書はいかがでしょうか? 角張@短6

 

こんにちは、マネさんリーダーの小向さんからバトンを引き継ぎました、医学科6年の角張(かくばり)と申します。本HP内の過去ブログ記事はじめ、その他諸々を読んでくださっている方がいるのであれば、ご無沙汰しております(笑)。かれこれ2年前まで、主将業務の一環としてではありましたが、一応HPをはじめとする外部発信ツールの管理をやっていました者です。(当時は忙しさを言い訳に、ついつい更新等疎かにしてしまっていたのに、またこのような形でHPに関わらせていただけて、ありがたく思います。)

 

 

まずは軽く自己紹介を。出身は群馬県で、中学で陸上部、高校ではハンドボール部でした。競技は主に短距離(100m,200m)を専門にしています。

陸上部というとなんだかガツガツしていて、みんな中高でも陸上部だったんでしょう?と思われるかもしれませんが、かく言う私も高校では違う競技でした(おまけに浪人1年のブランクもありました)が、比較的すんなりとまた陸上に戻り、こうして何だかんだと最終学年になってしまっています。

あまり気負わず、少しでも興味のある新入生の皆さん、ぜひよろしくお願いします。マネージャーさんもよろしくお願いします。

 

 

 

さて、前置きはこのあたりにして、何を書いてもいいということで、逆に何を書けばいいか非常に悩みました。

 

本学ではオンラインで講義が始まり、一部条件付きで実験・試験等も許可されたとはいえ、大学にも行けず、部活もできない、友達とも直接会って喋れない、遊べない…。

そもそも、今までのように外に出ること自体が躊躇われる中、何に対してもモチベーションが上がらない人もいらっしゃるのかなと思います。

 

しかし、逆にいえば、今までより自由な時間ができていると言えなくもないということで、モチベupに読書なんてどうかなと思いました。

 

そこで、恐縮ですが、私が「今までこんな本とか読んでいました」と言うのを皆さんにご紹介しようと思います。陸上部の人もそうじゃない人も、陸上に対してでも、勉強に対してでも…何かしらやってみよう!と言うきっかけになれば嬉しいです。(私も臨床実習中止に外出自粛で、勉強してみても、ランニングしてみても身が入らない日が続いています…。徐々に新しい生活に慣れていきましょう!)

 

 

 

 

1冊目!「一瞬の風になれ(著:佐藤多佳子)」

陸上部のHPなので、そっち関連から。陸上部員ならおそらくタイトル聞いたことくらいはあるはず。このブログを書くのに、自室の本棚を見返してみると、陸上競技を題材にしたフィクションって意外にも結構な数あると思っているのですが、その中でも短距離専門としては、(王道とはいえ、)外せない作品かなと思っています。純粋に青春物語としても面白いですし、陸上をちょっとでも知っていたら、より楽しめる作品です。一般の人にとってはマラソンや駅伝といった方が馴染み深いのか、長距離関係の作品が多い中、本作品は短距離・4継(4×100mRのこと)に焦点を当てています。リレー走りたいなぁなんて思うかも。作品雰囲気も文体も爽快感maxといった感じで、読了後は、陸上に興味あるなしに関わらず「走り出したくなる」気がします。


2冊目!!「麻酔科医ハナ(著:なかお白亜)」

医学部なので、ちょっと医療要素も。近年、医療を題材にした本や映像作品って非常に多くなってきたなと思います。しかも、取材もきちんとされた上で、学術的監修もしっかり専門の先生方がされている様子(もちろんフィクションだと割り切って楽しむ必要も多々ありますが)。医療漫画や小説が、立て続けにドラマ等映像化されている中、この作品はまだ知名度があまり高くないかなと思い挙げました。麻酔科医というと、同じオペ室にいる外科医などと比べて、比較的地味な印象を持つかもしれませんが、患者さんの全身管理を担う非常に高度で重要なお仕事だったりします。今話題の集中治療の分野にも精通した先生方で、私自身も病棟実習では非常に勉強させていただきました。作品は漫画ですので、肩肘張らずに気楽に読めます。刊行が古い巻では、例えば今時、スタンダードプリコーション(標準予防策:3年生はちょうど免疫・感染症ユニットで勉強中の分野でしょうが…頑張れ3年生!)知らないなんてあり得るか?とか色々ツッコミどころはありますが、それでも楽しく読みながら勉強のモチベーションupにもつながるのではないでしょうか。

この作品に限らず、3-4年生の臨床医学の講義期間中や、5-6年生の病棟実習期間中はモチベupのために色々医療漫画読んでいました。産婦人科なら「コウノドリ」、病理なら「フラジャイル」とか…。役に立つ/立たないはともかくとして、教科書で読んでいることが無駄じゃないんだ!というような実感が持てるという意味で、私は効果的だと思っています。


3冊目!!!「賢者の学び舎-防衛医科大学校物語-(著:山本亜季)」

同じく医療漫画から。医学部の大学生生活をテーマにした作品。ただし医学生は医学生でも「防衛医科大学校」が舞台ということで、自分たちとはやはり違う、独特の授業や生活の様子が垣間見える作品だと思います。これも漫画で気楽に読めますし、作品内の防衛医大での生活が、実際のところどこまで正確な描写なのか、真偽は不明ではあるものの、こんな生活もあるんだと、自分らとの対比も面白く、また、いい意味で刺激にもなるのではないでしょうか。

ちなみに、群大医学部陸上部は任意の参加ではありますが、毎春、一部の関東の医学部陸上部さんとの合同合宿を行っています。今年は新型コロナウイルス感染拡大への対応として残念ながら中止となりましたが、参加校の中には毎年、防衛医大さんもいらっしゃいます。作品を読んで気になることがあれば、ぜひ参加して友達になって、色々実際を聞いてみるのもいいかもしれませんね。


4冊目!!!!「グレイ解剖学の誕生-二人のヘンリーの1858年-(著:ルース・リチャードソン)」

陸上色強すぎたり、医療系といえども漫画ばかりだと趣味に合わないという方もいらっしゃると思うので、最後はアカデミックかつ教養的なものも。本学医学科では2年生に行われる解剖学ですが、解剖学の教科書といえば「グレイ解剖学」と言っても過言でないほど世界的・全世代に有名な教科書の初版刊行にまつわるお話です。本学でも多くの学生が購入する教科書ですが(てっきり本学指定教科書かと思っていましたが、このブログを書くにあたって色々見返したところ、厳密には指定ではない様子。それでも多くの先輩方、同級生、後輩諸君は、これを購入されたのかなと思います。)執筆したのはもちろん、書名にもなっているヘンリー・グレイ先生です。その彼とともに、当時のどの解剖学書よりも精密で分かりやすい挿絵を描いた画家ヘンリー・カーターにも光を当てています。当時(1885年のロンドン、ヴィクトリア時代)の社会的情勢も含めて、勉強になりつつも、やはり娯楽的要素として読める作品かと思います。

「グレイ解剖学」を読んだ3年生以上にはおすすめできる本です。また、未履修の1-2年生も海外ドラマで有名な「グレイズ・アナトミー」のこのタイトルも「グレイ解剖学」が由来と聞けば、少しは興味を持ってもらえるのではと思います。


以上、簡単に本のご紹介でした。

 

気付いたら、陸上要素が薄まってしまっている気もしますが(笑)、きっと他の走者の方も群大医陸のことはいっぱい書いてくれる!と思って、こんな感じにしてみました。

今回のCOVID-19感染の一次ピークは過ぎたと考えられるものの、依然として先行き不透明な日が続くことと思いますが、新入生の皆さんにとって、きっと素敵な4年間、6年間がこの先待っていることと信じています。

 

新入生も、これからの素敵な学生生活に、このブログで紹介したことが少しでも役に立てたら幸いです。

そして、もし、その学生生活の一部に「医学部陸上部」が加われたらいいなぁと思いながら、筆をおきたいと思います。

 

なかなかに長くなってしまった…。すみません。

次回は同級生の飯塚くんにバトンを渡したいと思います。飯塚、よろしく!!